純 倫 愛

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「何、やっぱり純が持ってたの? アレルギーとか分かるの?」 「分かるよ、前に蕁麻疹出た時に調べて貰ったから、はい、先生」 「わあ、お父さん、わざわざスミマセン!」 どこか嬉しそうな保育士にアンケートを渡し、私とひなたに視線を移した大浦くんは軽い会釈をして、 「メイ、ちょっとお父さんとコンビニに行こうか」 何か言いたげな瞳を見せた。 「行く行くーお父さんとコンビニ行く!」 「コンビニ? もう夕飯前にお菓子食べさせるんじゃないよ」 「お菓子買いに行くんじゃねーし、先に帰っててよ」 「とんだ無駄足じゃないか、私」 「朝から今日は俺が迎えに行くって言ってただろ」 「そーだっけ?」 「そーだよ、母さんが忘れっぽいんだよ」 「あの、失礼します、ありがとうございました」 私が保育士に先に挨拶をして、ひたなと園の駐車場に向かうと、ザクザクと砂利を走ってくる足音が追ってきた。 「田丸さん!」 大浦くんの口から初めて聞く呼び名に、足を止めた。 「……は……い」 心臓バクバクで振り向くと、 「学校の側に新しいコンビニが出来てるよ!」 メイちゃんを抱っこして笑う大浦くんの優しい顔がすぐ側にーーー… そっくりな二人の顔に思わずつられて微笑んでしまった。
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