3月2日

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すぐに彼氏が欲しいとかそういう訳じゃないけど、男友達とか自然に出来て、少しずつトラウマも改善されて、徐々に恋愛に進めたらいいなー…って。 そんな風に考え始めることができたから。 ──── まぁ確かに、半分はあの人のこと吹っ切ろうっていう目的でもあるけど。 「………そっか。わかった」 ふうっと息を吐き出して、紗羽は大きく頷いた。 「ほんなら改めて、時間と場所は連絡するから」 「……うん。ありがとう」 「でもくれぐれも……無理だけはしぃなや?」 前向きになった私に嬉しさ半分、でもトラウマを知っているだけに心配半分、といった様子で紗羽はそう言った。 心から心配してくれている紗羽を見て、女友達っていいなぁ…って思いながら微笑み返す。 「……うん。大丈夫」 答えて私は、窓の外に目を向けながら冷めたカフェモカを口に運んだ。 そこから見えるフェニックス通りの中央分離帯の木の根元には、まだかなりの雪が溶け残っていた。  
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