第1話 ハードボイルド先生、登場

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朝のお天道様が俺のスポットとなる。 今日から通る春風が通うこの道は、俺のヴァージンロード…いや、シルクロード…うーん、花道と言っても過言ではない。 この道を真っ直ぐ歩くと、1つの建物がある。 校舎だ。 華やかな門にはこう書かれている。 清翔学園。 目の前に広がるお城のような学園こそ、俺が教師になるのにふさわしい学園だ。 職員室に入ると、ガヤガヤしていた。 そうか。俺のエリート的な雰囲気に驚いてるのか。 「先生が、3年A組の担任ですか。」 隣の席の、若い女教師が尋ねる。 たぶん、去年からいる先生だろう。 「はい、そうですが。」 「頑張ってください!」 なんだ、なんだ、問題クラスか。 面白いじゃないか。 ま、俺の特別授業、決めてやるか。 キーンコーンカーンコーン ガラッ。中に入ると、生徒達が、こちらを見る。 1つ深呼吸をし、大きく口を開ける。 「今日から、このクラスの担任になった、桜庭だ。よろしく!」 きまった! しかし、それと同時に気づいてしまった。 クラスの3分の1の席が空席のことに。 一気に妄想が膨らむ。 ボイコットか?不登校か? やってやろうじゃねぇか。 少しワクワクした気分を隠し、尋ねる。 「あれ、他の空いてる席は?」 「じ、実は…」 メガネをかけた学級委員のような女の子が手を少し上げて、言いにくそうに言った。 「なんだ?」 「せ、先生が来たばかりで言いにくいことなんですが。」 その表情はまさに、このクラスに問題があることを語っているようだった。 きたきた。
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