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◇
それは奇妙な二人組であった。
見事なブロンドの髪をなびかせて颯爽と進む美人の女と、それに付き従うように歩く大柄の男。
男はどうやら女の荷物持ちをしているようで、大量の荷物を背負っているが、その重量を感じさせない軽やかな足取りである。
ときおり、周囲を見回しては女に何事か尋ねているようだ。
(しかし、こんな山道を歩くにしては無用心すぎるな。護衛も連れず、たった二人とは)
少し怪しんだバースであったが、そもそも獲物を選り好みできるほど、この山中に人通りはない。
部下にハンドシグナルで指示を出し、自分も所定の位置についた。
(慈悲はない、速攻できめる)
二人組が射程圏に入って瞬間、草影に隠れていた山賊が一斉に躍り出た。
手には各々凶器を握っている。
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