第1章

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ここは探偵事務所。 管理人は僕。高野景 人も来ない、ぼろぼろの事務所なんかにはもちろん仕事仲間などいないけれど。 収入も、アルバイトのほうが実際稼げてる。 こんなことで24歳大丈夫なのだろうか。 雨の日は余計憂鬱だ。 低気圧が運んでくる頭痛とだるけ。 「はぁ…」 キィ―…パタン。 「あ…!あの!」 肌が白く、黒髪ストレートの長い髪。 確かここらで有名なお嬢様高校の制服を着ていた。 童顔でかわいらしい女の子だ。 「ん?」 「探してほしいんです…」 「おぉ!何をお探しですか」 「えっと…」 その女の子は頬をピンクに染めて呟いた。 「私のひとめぼれの人を探してほしいんです…」 その瞬間、僕の心臓がトクン、と静かに音を立てた。
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