殺し屋の家政婦

第1章

真白『殺し……屋？』

サワムラ『お前殺し屋も知らんのか？昔と違って今は数も増えて一般人ですら依頼できる世の中だってのに』

真白『すみません。殺し屋ってドラマだけのものだと思ってたので』

サワムラ『まあ今も非合法のままだから見つかれば即逮捕だけどな』

真白『じゃあさっきのおじさんを警察官に引き渡す時も』

サワムラ『ああ、内心ビビってたよ。自分から警察に近寄る殺し屋なんて俺くらいだよ』

サワムラ『ま、バレなかったから良いけどさ。俺はそれなりに有名だが堂々としてりゃ意外にバレないもんだ』

真白『じゃ、じゃあもしかしてさっきのは私を助けたんじゃなく』

サワムラ『そもそもあのおっさんが今回のターゲットだったんだ。結構その手の常習犯で捕まっても色々な問題で釈放されるから被害者から依頼が来たんだ。元々俺の仕事じゃなかったが』

真白『犯罪を犯したのに釈放っておかしくないですか？そんなことしたら誰だって……』

サワムラ『色々事情があるんだよ。善悪も所詮主観でしかないんだ』