第1章

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サワムラ『(……仕事、終わった)』 サワムラ『(心臓を一発撃って終わり。事後処理を済ませたが少し物足りないと思ってしまう)』 サワムラ『(それは流石に不謹慎か。まあ人の命で飯を食ってる身としてはジョークだとしても笑えない)』 サワムラ『(よく人の不幸は蜜の味と言うが、俺の場合人の命は何の味がするんだろうか)』 サワムラ『(……無味。それが一番近い。不幸くらいなら甘みを感じることはあっても命となると味すらしない)』 サワムラ『(人の魂は元々は無色だとも言うし本当に人の命自体味がしないのかもな)』 サワムラ『(まあそこまで考えれば少し詩的にはなるかもしれんが、実際はコンビニ弁当やインスタントラーメンばかり食べてるせいで味覚が馬鹿になってるだけだがな)』 サワムラ『(この俺サワムラは殺し屋で殺しに関しては一級品だと自負しているが、反面殺しに特化し過ぎて他の能力が低いのがネックだ)』 サワムラ『(中でも生活能力は特に酷い。掃除をすれば部屋は更に散らかり、洗濯をすれば洗面所は泡だらけ、料理をすれば謎の物体Xが出来てしまう)』 サワムラ『(今までなんとかやって来たが今年で俺も32、家政婦くらい雇わないと本当にまずいかもしれない)』
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