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サワムラ『(少しの間雇って後でクビにしよう、数時間前までそう思っていたが)』
真白『どうですかサワムラさん?』
サワムラ『ん、まあ……綺麗になったな』
サワムラ『(足も踏み場無いくらい散らかっていて、もはや物置と化していたリビングがまるで新築みたいに!)』
サワムラ『(まあ新築は言い過ぎだがとてもスッキリした感じにはなってる)』
真白『すみません、今日はこのリビングの掃除で時間がかかってしまって』
サワムラ『いや、まあよくやったよ。うん』
サワムラ『(ここまで片付くとは思ってなかった。他がまだあまり片付いてないがこの分だと3日で他も片付くな)』
サワムラ『(それにこいつ、洗濯機を自然な動作で扱ってるし流石家政婦として来ただけはある)』
サワムラ『(だが問題は料理だ。掃除洗濯なんて出来なくてそんなに困らないが料理が出来なければ家政婦としては失格だ)』
真白『ではごはんにしましょう。今日はごはんに豚汁、秋刀魚に金平です』
サワムラ『意外に庶民的だな。ではいただくぞ』モグモグ
サワムラ『むっ』
真白『どうしました?味付け失敗しました?』
サワムラ『いや、美味い。美味いぞ』
真白『本当ですか!良かったです』
サワムラ『(味覚が馬鹿になってるせいか正直味はあまり分からない)』
サワムラ『(だが、食べていて安心するような……気はする)』
サワムラ『(きっとこの飯を食い続けたらこの味も分かるだろう)』
サワムラ『(こいつの料理を食べ続けたい。不覚にもそう思ってしまった)』
サワムラ『(つい数時間前までどう辞めさせるか考えていたのに)』
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