酒は飲んでも呑まれるな

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「すいませんね、苦労をかけます」 「いやいや、駅員さんは被害者じゃないですか。悪いのは酔った挙げ句に券売機に日本酒入れたバカですよ」 「全く、酒は飲んでも呑まれるなって言葉知らないんですかねぇ」 それを切っ掛けに駅員さんの飲酒者に対する愚痴が続く。北斗は適当に相槌をうちながら聞いていたのだが。 「くっ!」 「ニシンさん、大丈夫ですか?」 収まっていた頭痛が悪化し、北斗は頭を押さえる。 「ちょっ、ニシンさん、ニシンさーん!」 (あ、この痛みはアカンやつや………) 「救急車、救急車を早く!」 駅員さんの叫びを聞きながら意識が遠退いていく北斗。 抗う術もなく、北斗はあっさりと意識を手放すのであった。
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