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鎧を普段着にする人というのも居ないと思うのだが、大臣は気にしないらしい。
「それはちょっと無理ですねぇ」
「そ、そんな!やはり大盾と突撃槍も付けた方が良かったですか?」
国王陛下は、北斗に対して何を望んでいるのだろうか。
「盾も槍も要りません。論より証拠、使えない理由をお見せしましょう」
北斗は鎧のパーツを外し、身に纏っていく。
左右の足から始まり、両腕に両手。最後に胴体を着けて、冑を被って完成。
言葉にするとあっという間だが、実際には1時間程の時間がかかっている。
しかも、北斗自身での装着は出来ず、国王陛下と大臣に手伝ってもらっていた。
ヒカリとコダマも手伝いたがっていたが、子供の2人には金属鎧のパーツは重かった。
持つことも叶わなかったため、手出しが出来なかったのだ。
「国王陛下、大臣さん。鎧を着るのに2人に手伝ってもらってもこれだけの時間が掛かりました。1人では着れないこれを毎日着ろと仰りますか?」
「た、大変かもしれませんが、朝に着ていただければ………」
一度着てしまえば問題ないと、しどろもどろに言う大臣。
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