0人が本棚に入れています
本棚に追加
【原文】
三時間半のフライトはまるで拷問のようであった
余裕が無いからと半ば言い訳のように予約したエコノミークラスの飛行機であったが、椅子が硬く体の節々に擦れるような痛みがあった
腰の痛みを堪えながらぎこちない足取りでゲートを抜けると妙な緊張感の漂う閑静なイミグレーションカウンターが見えた。夜の十一時の空港などこんなものである
税関、バケージクレームと進んでいきようやくガラス張りの自動ドアを通るとべたりとした湿気と煩わしい熱が体を圧すように包みこんだ
【改正文】
後悔した。 余裕が無いからとエコノミークラスなんて予約するのは間違いだった。椅子は硬い。狭い。息苦しい。おまけに隣の爺がチーズを貪るせいで臭いがひどい。よくまあ吐かずに耐えられたものだ。腰の痛みによろめきながらゲートを抜けて、大きく息を吸い込んだ。そうだ、生きているとはこういうことだ。
窓の外には広大な滑走路。そして満点の星空。ああ、こんな綺麗な夜空を見たのは初めてだ。スーツケースを受け取って空港の外に出ると、この地方特有のじわりとした熱気と湿気が肌を撫でた。そして鼻を突くのはチーズの香り。
「May I help you?」
台無しだ。勘弁してくれ。
【備考】
一文が長く、複数個の意味を持っているために、内容が一読して頭に入ってこない。それから三時間半のフライトなら恐らく南の方の外国への旅行だろうと読んで、このようなストーリーを付け足した。原文は起きた事の概要と感想文であり、さらに何の事件も起きておらずあまりに味気無い。
最初のコメントを投稿しよう!