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階段を上がって、自分の部屋の方へ歩いていく。
階ごとに八部屋あるこのアパート。
この階にも小さな外灯が二つついているけれど、奥にある電球が切れているからか、奥の方が薄暗い。
奥から二番目があたしの部屋だから、もちろんその辺も暗いんだけれど……あれ?
その先の場所に目を凝らす。
──誰かいる?
じっと見つめながらゆっくりと足を進めると、あたしの部屋のドアの横で、俯き加減で壁に寄りかかっている人がいた。
さらに距離を詰める。
「凪、さん?」
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