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手は離されたけれど、仁の瞳は真っ直ぐにあたしに向けられていて。
なんだか居心地が悪くて、仁に背中を向けてキッチンへ向かった。
冷蔵庫を開けてミネラルウォーターを取り出すと、キャップを開けてそのまま口をつける。
ごくごくと水が喉を通る度に乾いていた喉が潤っていく。
「ふぅー」
喉が満足した時点でペットボトルから口を離してキャップを閉める。
冷蔵庫にそれを戻すと、もたれ掛かるようにすぐ横の壁に背中を預けた。
天井を見上げながら、無意識に漏れた溜め息。
仁はこのままここにいるのだろうか?
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