397人が本棚に入れています
本棚に追加
/34ページ
◇◇◇
「凛、おはよう」
大学を目の前にして、少し前を歩く凛を見つけて声をかけると、ゆっくりと振り返った凛。
「彩葉! もう大丈夫なの!?」
慌ててあたしの方に駆け寄ってきた凛は心配そうに眉を下げている。
「うん。もうすっかり元気だよ」
「そっか」
ほっとした表情を見せた凛を見ながら、あたしの胸の中に沸き上がってきたことを口にする。
「凛、心配してくれるのは嬉しいんだけれど、あーいうことはもうやめてね」
「え、あーいうこと?」
首を傾げている凛は何を言われているのかわかっていないようで。
最初のコメントを投稿しよう!