397人が本棚に入れています
本棚に追加
「仁を看病に寄越すなんて、あたし、めちゃめちゃ居心地が悪かったよ」
「……」
あたしの言葉が予想外だったのか、凛は元々大きな瞳を更に大きく見開く。
「ご、ごめんっ! だって、仁くんがあまりにも必死にお願いしてくるから……。
でもそうだよね。彩葉にしたら余計なことだよね」
そう言って、シュンと項垂れた凛。
「凛だって悪気があった訳じゃないんだからそんなに謝らなくていいよ。ただ、あたしはもう仁とはあーやって二人で会いたくないの」
四人で会うならいいけどね、と呟くように付け加えると、凛は本当に申し訳なさそうに眉を下げた。
最初のコメントを投稿しよう!