第13章 心の声

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◇ 「今日はどうする?」 「え、今日?」 「うん、どっか寄ってく?」 最近は失恋して落ち込んでしまったあたしのためを想ってか、凛は帰る頃になるとほぼ毎日こうやってあたしに声をかけて一緒に過ごそうとしてくれている。 けれど今日は。 「あたし、また通おうと思ってるんだ」 「通う?」 「うん、凪さんのところに」 「ええっ!」 凛が吃驚するのも無理はない。 だって、昨日までは凪さんに会いたくないって思っていたんだから。 けれど仁の一言で決心がついた。
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