ラスト・カレーデー

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人への愛情が、極限まで達しているからである。 だからこそゾンビどもは態々、人を襲うのだ。 そう....究極の愛は愛を傾けている存在と、一体になる事なのだから。 だからこそ奴らは死して尚、生者への異常な執着をみせるのであろう。 そして、この俺は排泄物をこよなく愛するが故に、排泄物を食す。 そう........俺は去年、秘密の経路で何でも屋に依頼し、高級キャバクラの女子トイレから排泄物の密かに回収して貰い、ある年末最後の晩餐を行った....。 当然、それを依頼した何でも屋は依頼を果たした後「失礼ですが、こんなの回収して一体、何をなさる気なんですか?」――と怪訝そうな表情を浮かべ聞いてきた訳だが....。 俺は即座に、こう返した。 「今、新種の肥料を開発する為の実験をしているんだよ....。 それで色々と試してる所なんだ。 悪いね、奇妙なモノを頼んじゃって――。」 そう堂々と――。 そして、そんな毅然とした俺の態度に気圧されてか、何でも屋の代表格はペコペコと頭を下げながら言った。 「い、いや~....そうでしたか! まぁ、うちらも仕事なんで御客さんが何を頼もうと構わないんですが、流石にこの手は初めてなもんで――。 じゃ、また何かあったら宜しくお願いします。」 ――と。 その後、彼等はバツが悪そうに帰っていったのであるが....。 彼等は間違いなく、これの真の使い道に気付かなかったに違いあるまい。 それは今年最後の晩餐に使われる事になったのだから....。 と言っても恐らく、その領域に踏み込んでいない方々には、理解し難いモノがあるだろう。 なので、それを説明するのに1つの譬喩を用いる事にする。 昔、究極の選択と言うモノが流行った時期があったのだが....。 その内の1つにウンコ味のカレーと、カレー味のウンコ、食べなければならないとしたらどっち? そんな選択肢があった。 当然、読者の方々のようなノーマルな方々ならば、その選択肢に対して非常に悩まれた事だろう。 だが俺なら悩まない。 何故なら俺の答えは、両方一緒に食うだからだ。 大体、両方共に味やら見た目やらが欠如しているのだから、真の排泄物足り得ないのである。 俺はそんな矛盾と言うか、やるせない思いと言うか....。 そういった半端なモノが許せなかった俺は、これぞ真の選択だ――とばかりに、俺の選択した結果を動画にしてサイトに投稿した。
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