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「風紀委員長、滝口聯(たきぐち れん)だ。なにかあればすぐに頼ってくれ。基本的に風紀室にいる。」
そういって薄く笑みを浮かべた色気溢れるこれまた美形に、いい加減胸焼けがしそうだ。
なんなんだ、この学園は。
イケメンしかいないのか!どこの芸能プロダクションなんだここは!!!
そう思って周りを見回してみると、あら安心。斜め前のモブ君は、至って平凡。
中の中の中である。
「風紀副委員長、滝口 奏太(たきぐち そうた)です。おなじく、何かあればいつでも相談してね。」
そういい、人好きのする笑みを浮かべ、再び舞台袖に消えて行った。
皆まで言わせてくれるな。
美形だよ!!!勿論ね!!!
「それでは、これで入学式を終了します。
教師のみなさんは、連絡事項があるので、ここに残るように。生徒の皆さんは自分の教室にかえり、先生が来るまで自席で待機しておいてください。」
理事長の言葉におのおの立ち上がり、仲良い友達とつれだって仲良さげに話しながら教室に向かっていく。
「生徒会の皆様素敵だったね~」「ね!!!本当にね!!!!」
女子高生かよ…。
ちょっとうんざりした俺は、全てを聞かなかったことに。
まぁ、持ち上がりってことでみんなグループが出来上がってるらしい。
別に1人がいやってわけでもないし、俺は1人でゆるゆると歩いていく。
誰にも声をかけないし、誰も俺に声をかけない。
コンニチハをしたのは、俺と誰かの肩のみである。そのまま、ごめんから仲良く…なんて思えるわけもない。
まして、ここから自然と友情が…なんて可能性はゼロに近い。
なぜって、相手が、「いってぇええええ!!!」
因縁つける系不良だから☆
「おい、大丈夫かよ、ミッツー!!肩の骨、いってんじゃねぇの?」
うわー、ミッツーってwwwwww不良くんおかまなのwwwおかまなのwww
なんて現実逃避しても無情なこの現実は変わるはずもない。
「くっそ…まじいてぇ。ざけんなよ、このガリ勉野郎!!!」
そう言ってギッとにらんでくる不良。もといミッツー。
まっかな頭と合わさって、目にも心にも優しくない。
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