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「さっきから随分楽しそうだね。」
すぐ近くから聞こえた爽やかな声。
思わずそちらを向くと、ごく近い距離に爽やかイケメンの顔。
くそっ。またイケメンかよ。
もういい加減にして欲しい。目も心も痛いぜチクショー。
なんだかいたたまれなくなって、またも空に向き直るおれ。あ、もう、鳥いないや…。
「無視?ひどいな。俺は一条 爽(いちじょう そう)だよ。気軽に爽ってよんでほしいな。よろしくね」
「ごめんごめん、悪気は、まぁあったけどwwww許してwwwおっけーwwwそーちゃんって呼ぶねwwwよろしくwwwwww」
「悪気あったんだ…wそーちゃんって…。まぁ、いいけど。じゃあ俺もまこって呼ぼうかな。」
目も見ずに告げるが、気を害した風もないそーちゃん。
いやぁ、イケメンのくせに性格も良い2人にはさまれた俺、なんか惨めwww
虚しい限りである。
「いやぁ、優しいイケメンにはさまれてまことってば嬉しいwwwチワワちゃん達に殺されそうだけどwwwww」
ちょっと大きめの声で言えば、周りにいたチワワ達が慌てて目を反らす。
いやぁ、小型犬の睨みくらいどうってことないんだけどさ、鬱陶しいものは鬱陶しいんだわ。
やっと落ち着けると思ったところ。
「そういう割りにこっちみないのな」
しぐちゃんがこぼした言葉にピクリと肩が揺れる。
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