第四章

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週末だけのハズが 出世街道を最短距離で 突き進む 才能豊かな梶川に変わり ロンの世話をする俺を 毎朝 決まった時間に 《アン アン》 起こしに来てくれるロンの クリン まん丸なかわいい瞳に 微笑んで 「ん・・・・・・、もう少し だけ」 薄く開いた目蓋を 下ろした だーめ 言うように 俺の顎に 濡れた鼻先をあて 首筋に触れ 耳をなぞっていくロンが 可愛くて 頬が緩んだ 「どうした、遊んで欲しいのか?」 ぷ一んと香る かつお節と味噌の匂い 細い腰に巻いた ギャルソンエプロン姿の 梶川を 思い浮かべなから 熱い息を 顔に吹きかけ 「ん、くすぐったい」 唇を舐めるロンを 撫でようと手を伸ばした 「・・・・・・・・・・・・、 あれ?」 小さな頭に 触れる筈の俺の指に 長い毛が絡まってる 「積極的ですね、栄一さん。セクシーな誘惑に応えさせて頂きます」 「げ、梶川」 慌てて 寝返りを打って 逃げ出そうとした俺の 両脇に ドン! ついた手に 逃げ場を封じられた 「俺のカウパー氏は満タンです。お望みならー日中でも栄一さんを埋めるタフさにも自信があります、試してみますか」 「待って、違う、これは誤解でーーんんっ、んんぅ」
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