第四章

5/16
前へ
/163ページ
次へ
いつか 別れの日を迎えたとしても 後悔しない 恋愛を 梶川となら 出来るかもしれない 「んんっ、 んんぁあ」 ぐちゅ ぐちゅ 響く音が恥ずかしくて 加減しろ、バカ 梶川の背を 軽く爪で引っ掻いた 「かわいい、警戒心の強い美しい猫を手懐けた気分です。どうぞ遠慮なく、あなたの所有印を俺の背に刻みつけて下さい」 バっ カ 興奮に掠れた囁きに カァァァ 火照った顔が爆発しそう 「やっ  あ、  ああぅ」 激しさを増した梶川の ゴツい手の中に 「うう、イ・・・・・・ク っ、ぅ」 欲望を吐き出した 「よしよし  いいコにしてたな 凄いぞ」 ロンのトイレを掃除して 玄関へと 向かう俺を くぅーん 悲しそうに眉を下げ 見上げたロンが ペロペロ 俺の足を舐めてくる 「ごめんな・・・・・・っ、 ロン  梶川が帰宅するまで  居てやれなくて」 愛しくて堪らない 小さな温もりを振り切って ドアを閉めた 「桜田・・・・・・、食堂  一緒に、行かないか?」 ごめん、瞭ちゃん 飲み会に 参加した翌日から 態度を 変化させた俺のせいで 瞭ちゃんに 気を使わせる自分が 嫌で堪らなくて 「・・・・・・・・・・・・っ、」 俯けた顔を上げられない
/163ページ

最初のコメントを投稿しよう!

266人が本棚に入れています
本棚に追加