4.すかうと

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 粗いアスファルトに擦りおろされて血をにじませる白い頬を、青年はふんわりと片手で包み込む。 そして少年の思考をマヒさせるような優しい声で、彼は誘った。 「おしごとしたら・・・・・・いっぱいあげるよ?」  西の誘いに乗って柚樹が彼の部屋へ向かった後、母親に育児放棄されたらしい子供を保護すべく警察が来た。 柚樹が最初に取りすがった、出張サラリーマン風の男性が通報したのだ。
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