希望-hikari-

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『自分がいないところで彼女が自分のこと褒めてるって知ったら、許してくれるんじゃないかなーって思ったんだけどね』  旅行から帰った翌日の夜、電話で茉鈴ちゃんが言った。  あれは私のことを思ってついてくれた嘘だったんだ。  これが相手を思ってつく嘘。  同じ嘘でも私の嘘とは大違い。 『もう会えないの? あたしたち』 「……ごめん、しばらくは難しいかもしれない。もしバレたらって考えると」 『なんでそんなに結梨ちゃんのこと縛りつけるんだろう……』 「きっと寂しいんだよ、真さん。最近仕事の方もいろいろ大変で」 『……そっか。また連絡はするね』 「うん」  みんなの連絡先を消すことはできなかった。  それくらいは、真さんも許してくれるはず。
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