第1章

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8月の暑い日差しを受けた身体は、満員電車に揺られて汗が止まらない。 肩につくくらいの黒のストレートヘアーが首にまとわりつく。 お気に入りの柔軟剤で洗ったタオルで汗をふくと優しい香りが鼻を霞めた。 私が唯一お気に入り登録している「はがねさん」がこの柔軟剤を使っていると書いていたのでこれにしている。 ソフトマッチョの身体をアップしている彼の裸体を見てドキドキしている処女の私は、この香りだけで彼に抱き締められているような気持ちになれるのだ。 28にもなって痛い。
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