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「はーい、タケルさん、質問でーす!なんでそんなにぃ、黒いんですかぁ?!?」
一同、ドッと笑う。
さっきレナちゃんと松野君が、こっそり話しているのを聞いてたくせに、あえて本人に質問するところが、さすがさったん、恐るべし!
「あ、いや、一応サーフィンやってるんで、ちょっと黒く見えるのかな。そんな黒い??まだそれほどでも無いはずなんだけどなー」
「黒い黒い!超黒いーー!!」
女子が黄色い声で、口を揃えて言う。
「はーい、タケルさん、私もしつもーん!!」
今度はミーナちゃんが手をあげた。
「タケルさんは、いくつなんですかー!?」
また一同、ドッと笑う。
「え?いや、まいったなー、、いきなりそこかー!!」
タケルさんは、チリチリの頭をクシャクシャと掻きながら、照れ笑いした。
その顔に似合わないアンバランスなしぐさに、また一同ドッと笑う。
ユウキ君の先輩って言うけれど、なんだか年上っぽくない打ち解けた雰囲気があって、女子達だけでなく、なんだか男子達までが、自然にこの人に釘づけになっているみたいだった。
「いや、もうオレのことはこのくらいで勘弁して!それよりみんなのこと教えてよ。・・・君は? 」
突然タケルさんは、正面に座っていたあたしに向かって言った。
「は!?」
「君、名前なんていうの?」
タケルさんの目はさっきと同じように、まっすぐにあたしの目を見ていた。
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