第3章

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 休み明けの月曜の朝、ホームルームが終わるやいなや、瑠璃子があわてた様子で清音の席までやってきた。「さーや、本マッチョ、やっぱり…」瑠璃子は情けない顔をしていた。  清音はうなずいた。  朝のホームルームで担任の先生から、本間先生は入院されたので、しばらくお休みされますとの報告があったのだ。体育の授業は代わりの先生がやってくるらしい。 「次の事願ってもキャンセルできないって事か。ま、とりあえず、生きてるみたいだし……今日、学校終わったら、病院行ってみる?」清音はいつも通り冷静だった。 「え?」 「どういう状態か気になるでしょ?それに、何があったのかも聞いておきたいし」 「ああ…なんか悪い状態って事もあるのか…」瑠璃子は益々情けない顔になった。 「星和台(せいわだい)病院って、どうやって行くのか知ってる?」清音はさっき担任の話の最中にとっさに机に走り書きした病院の名前を見ながら言った。 「知らない」瑠璃子は首を横に振った。 「僕、知ってるけど」  二人が声のした方を見ると、すぐそこに正人が立っていた。 「去年、おじいちゃんが入院してたから、良く見舞いに行ってた」 「遠い?」清音が尋ねた。 「いや、そんなに。バス乗って十分くらいだったかな……本マッチョの見舞い?」 「うん」 「僕も一緒に行く」  清音と瑠璃子は少し驚いた目を正人に向けた。  正人か…ちょっとうっとうしいなぁ…けど、行く方法調べる手間はぶけるし、なるだけ無視しとけば良っか。「じゃ、道案内よろしく」清音は、目を合わせずに言った。
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