Dark clouds

9/17
前へ
/373ページ
次へ
   「あーあ・・・」  慌ただしく立ち去った彼に、やれやれと肩を竦める。近くでは、海の溜め息が聞こえた。  そして、登戸が開けて行ったドアの方を見ると、そこには少女の枠をようやく越えたであろう年頃の女性の姿が。  茶髪にロングヘアの彼女は、驚いた表情のままこちらを見ている。 「えっと、大丈・・・」  そう言って彼女に近付こうとした途端に、誰かに腕を捕まれ、体が反転した。  
/373ページ

最初のコメントを投稿しよう!

694人が本棚に入れています
本棚に追加