日常

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2045年10月5日【木曜日】午前11:25ー日本・某高校ー 世界で人工知能が普及し、全人類の知能を人工知能が超えようとしていた。 つまり、シンギュラリティが起ころうとしていたのだった。 そのとき、何が起こるだろうか? 彼は心でそう思った。 彼の名は神 直哉(じん なおや) 名前にもあるように素直な性格の高校2年生である。 授業中に心で思っていたが、人工知能の先生が直哉が外を眺めているのに気づき、「授業に集中しなさい」と注意され、心で思っていたことをかき消されてしまった。 結局この日はそのことを二度と思い出す事なく、今日という一日は終わってしまった。そして、新たな一日が始まる。 終わりは始まりを示す。 2045年10月6日【金曜日】午前6:30ー日本・神家ー 「おい、起きろー!」 「こらこら、起きて!」 直哉の耳元にその音は響きわたり鼓膜が悲鳴をあげる程の響きだった。 仕方なく体を起こすと直哉の机の近くに見覚えのある人がいた。 彼は神 幸樹(じん こうき)である。直哉の弟だ。 中学1年生だというのにコンピュータに詳しく過ぎるオタクであった。 兄弟共にコンピュータオタクであったが幸樹のコンピュータに対する知識は度を過ぎていた。だが、兄弟共に英語が苦手であった。特に直哉。でも、直哉は数学オリンピックで3年連続優勝という実績があるのにもかかわらず英語は「ワッツ」くらいしか知らないくらい苦手なのだ。 直哉はふっと疑問が浮かんだ。 「幸樹、なぜそこまでにして僕を起こして来たんだい?いつもは僕を起こさないだろ?」 「いやいや、今朝からビッグニュースがあったから!とにかく来て!」 「へぇ~、どんなニュースだろ?」 直哉と幸樹は直哉の部屋を出て、リビングに入るとすぐにテレビのディスプレイに視線を向けた。
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