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枷の年期からして10年といったところだろう
「言葉は分かる?名前か親の姓は分かる?」
「…な…ぃです…セイ…?は…ワ、からな…ぃ…」
掠れた声で黒エルフが答える
なるへそ、十分な水分さえも与えられて無かったのか…
「無理させてごめんね?お水はいる?」
地面に寝転がる状態だった黒エルフの痩せきった身体を起こし、創造したコップに魔法で水を差し出す
水を見た黒エルフが水を手に取り、一気に勢いよく飲んでいく
その姿を見ながら隣に座り、頭の中で検索をかけてみる
…やっぱりな…
予想が当たって溜め息を付く
検索は個人情報も出せる。だけど名前の姓か名が1文字でも分かれば絞れるが、そもそもの名前が無い限り出すことすら出来ないらしい
せめて親の姓が分かれば良かったんだけど…聞かされて無いみたいだね…
がぶ飲みはしているが、私より小さい黒エルフは水を半分まで飲み終わっている
正面から見ても見えない表情
何となくその前髪を払ってみる
その瞬間私は柄にもなく驚いてしまう
「…………ッ!!!!!!!?」
長い睫毛に縁取られた深い海色の大きな瞳、痩せてはいるが綺麗に整った顔のパーツは黄金比とも言えるほど綺麗に収まっている
要するに美幼女
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