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*** 「おはよー」 オレは教室に入って、オレの真ん前の席に座る人物に声をかけた。 「りょーちんっ!」 ソイツは振り返りざまにオレの名前を呼んだ。 そう。 これがスヅ。 今朝、夢の中に出てきたスヅだ。 スヅは机の上で、必死に自由帳に何か書き込んでいたところだった。 「りょーちん、ヤバいって! 今日、1時間目、漢字の小テストやろ?!」 「へっ?!」 「何、ヨユーしとん?」 「忘れとったわあああっ」 「僕も、朝、思い出して、朝ご飯からずっと見てたん。範囲、こっからで。」 スヅは椅子を跨いで後ろ向きに座り直し、自分の教科書をオレの机の上においた。 そんなんされたら、オレ、どきっとしてしまう。 「一緒に覚えよ。はよし。(はやくしな)」 オレは急いで椅子に座って、スヅと向き合って、漢字を覚え始めた。 .
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