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きっかけは、パラパラ漫画だった。 オレが、2時間目の社会科の時間、眠たくてしょうがなかった時、“まだ、朝っぱらじゃし、先生への礼儀として寝んとこう”と神妙なキモチになり、眠気覚ましにパラパラ漫画を教科書の端っこに描いた。 思ったより、力作になったんで(そんだけ、寝ん努力をしたということですわ。)、授業が終わってから、スヅに自慢げに見せた。 すると、スヅは、 「りょーちん、すげえ、すげえっ!!」 って、すげえを連発して何度も教科書の端っこのパラパラをめくった。 そして、オレの力作に感動しまくったスヅは、3時間目の理科が終った時、今度は授業中にスヅが描いたパラパラを得意げにオレに見せてくれたん。 それから、オレ達は、パラパラ漫画を描いて描いて描きまくった。 あまりの熱の入れように、授業中くらいじゃ制作しきれんくなった。放課後、居残ったり、各自、家で描くようになって、その内、スヅ考案で、手製のパラパラ漫画用のノートが作られた。 まー、紙を5センチ角位に切って、ガッコーのおっきなホッチキスで止めるというものだ。 ホッチキスで止まらんかったら、パンチで穴を開けて紐を通したりもした。 そんな、パラパラ漫画を1冊2冊3冊4冊・・・と二人で制作しまくっている今日この頃。 .
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