4*

8/10
前へ
/69ページ
次へ
オレは、放課後の教室にあんまり他の奴が残っていないか、立ち聞きされないか、周りを確かめてから切り出した。 「あんな・・・。 スヅとオレだけの秘密やぞ? 守れるか?」 「うん。 何?」 スヅは真剣にオレの目を見詰めた。 オレは声を潜めた。 「あんな、知っとるか? ニンゲンも植物みたいに種子(タネ)を蒔くん。 しかも、寝ている間に・・・!」 「種子・・・?」 「そう。 オレ、最近、時々、起きたら種子を蒔いていることがあるん。」 「え・・・?!」 スヅの目が一瞬止まった。 「なにそれ? どういうこと?!」 「ん・・・。知らん。 とにかく、起きたらコトは済んでるん。」 .
/69ページ

最初のコメントを投稿しよう!

36人が本棚に入れています
本棚に追加