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オレは低い小さな声で白状した。
「あんな、オレ・・・、
夢にスヅが出てくるん。
そしたら、オマエに目撃された通り、お洗濯するコトになってしまうんよ・・・。
なんでだか知らん。
オレもホントは嫌なん。
そんななっとるって、スヅに言えんじゃろ?
やましいけえ、嫌なん。
・・・・・・・結構、苦しんどる。」
「・・・そうか。」
「・・・初恋なん。」
さーこはしばらく喋らんかったけど、やがて静かな声で言った。
「・・・・・・・そか。
ソレ、女子のあたしには、よお分ってあげられんコトとは思っとるけど・・・、
男子は男子で、なんか、タイヘンなんね。
覚えとくわ。」
「ん。・・・そうな。覚えといて。」
「あとな・・・、
あんたの初恋はあたしじゃろ?年長さんと小2、2回も告っておいて、勝手に削除せんといてな。」
「・・・ハイハイ。」
オレとさーことは家路へ向かう電車に乗ろうと、黙って歩きだした。
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