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「オマエら、なんね?イキナリ?!」
オレが聞き返す。
「おう、リょーちんも、聞いとき?!」
「なによ?!」
一人がスヅを指差して、優越感たっぷりに言った。
「オレら、昨日帰りにコイツみたんよ?」
スヅが全身で、びくっとした。
グループ全員がげらげら笑い出した。
「なによぉ?!」
どうやら、分からんのはオレだけのようだ。
「あんなあ、コイツなあ、昨日、お城の下の公園で「うわあああああ!!やめろおおお!!」
スヅが悲鳴をあげた。
だが、グループは口々に叫んだ。
「昨日、オレら、帰りにスヅキを見かけたんじゃけどなんか様子がオカシイと思って、ツけて行ったんよ!コイツ、公園で!「そーよ!!昨日な、コイツ公園で何しょうた(何してた)と思う?!」
「うわあああっ!」
スヅは遮るように声をあげたが、耳を塞いで更に痛ましい程に叫んだ。
「やめてくれえっ!やめえええええ!!」
こんなスヅ、初めて見た。オレはグループの奴らに割り込むように叫んだ。
「ええわ!!オレ、その話、聞かんでええわ!!」
でも、奴らの勢いは止まらんかった。
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