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ヤツらの事を無視してさっさと荷物を整理した。ゆっくりと頭を上げたスヅは、耳たぶまで真っ赤にして、涙をこらえているみたいだったが、オレに促(うなが)され、荷物をまとめ始めた。スヅは動きが鈍かったので、オレが手早くスヅの片付けも手伝った。
「じゃなっ!!」
オレとスヅは教室から出ようとした。
グループのヤツらは口々に言いたい放題言ってオレ達の事をオモシロがっていたが、ひとり、シバっていうヤツが教室のドアのところまで駆け寄ってきて、廊下に出たオレらに声をかけた。教室に聞こえんよう小声だった。
「なー、りょーちんー・・・、
スヅキ、庇(かば)うんにしても、あんな事まで言わんでも良かったんじゃないん?」
閉めかけのドアから体半分だけ出して、すまなそうな顔している。
「ん?」
振り返るオレとスヅ。
「嘘じゃろ?スキなオトコとか・・・。墓穴掘っとるぞ?」
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