42人が本棚に入れています
本棚に追加
なんだこりゃ、と思ったけれど――嫌じゃない。
不思議な事に。
骨ばった男の体だし酒臭いし煙草臭いし、なのに。
――なのに。
……おー、泣け泣け。
まったく、我慢出来ないほど想ってたんだなぁ、こいつ。
羨ましい限りだよ……まったく。
「……むかつくなぁ、あんた」
お?
「いやぁ、よく言われます」
ノってやろうじゃねぇか。
「ふっ、何だそれ」
「ほんとですよぉ? だって――」
そんで、ネタばらしの、時。
俺は、もぞっ、と動いてユーキ君の頬を両手で掴んだ。
至近距離で目を合わせて――。
「――俺、ずるいですから。よっ、と――」
首と肩に手を回して、ごろん、とユーキ君を寝かせた。
そして。
最初のコメントを投稿しよう!