23人が本棚に入れています
本棚に追加
・・・痴話喧嘩?
びしょ濡れの男の人のシルエットが、やけに寂しげに見えて。
女の人に振られた男の人、そう思えた。
・・・私には関係ないことだ。
そう思ってるのに。
なぜだか、カーテンを閉めてしまうことができなくて。
・・・関わらない方がいい。
私の中の本能が、私に忠告してる気がしたのに。
「・・・大丈夫ですか」
気が付いたら私は傘を手に外に出ていて。
男の人の前に立っていた。
「・・・大丈夫」
こっちを向かずにそう呟いた男の人は、とても大丈夫そうには見えなくて。
「良かったら、これ・・・使って」
傘を差し出すも受け取ってくれないその人に・・・
「それか、私の家、あそこなんですけど」
気が付いたらそう言っていて。
「タオル使ってください」
見ず知らずの男の人を家にあげるなんてどうかしてる。
ましてや、こんなわけありそうな人を・・・
最初のコメントを投稿しよう!