序章と言う名の馬鹿騒ぎ

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何がどうしてこうなった? とりあえず自己紹介をしておこうか。私は稲月麗氷(いなづき れいひ)16。今現在、なぜかどの方向を見ても真っ白な空間に立っている。 「確か私は、下校途中だったはず。何故こんな場所にいるんだ?」 一向に自分の状況を把握できない現状に頭が痛くなりこめかみを押さえていると、不意に後ろから声をかけられた。 「稲月麗氷だな」 自分の名を呼ぶ声に振り向くと、どこから現れたのか、背中に三対の翼を生やした金髪蒼眼のイケメンが立っていた。 「イケメンなんて死んでしまえ」ボソッ 「初対面の相手にそれかよ!!」 無意識に口から溢れ出た言葉に突っ込まれたが、正直どうでもいい。イケメンなんて大っ嫌いな幼馴染を思い出す。あの天然ハーレムメーカー、クソビッチどもに嫌われて刺し殺されればいいのに。 「お前、どんだけ幼馴染みが嫌いなんだよ(苦笑)」 「勝手に人の心読まないでくれる?」 「驚かないんだな」 「驚いて欲しかった?生憎、私はその程度のことでは驚かないよ。で?あんた誰?」 ずっと気になっていたことを漸く聞くことができてホッとしたものの、何故だろう?凄く嫌な予感がする。そう思ったのもつかの間。目の前にいるイケメンの答えに、自分が今この場所にいる理由が予想できた。
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