無機物の僕は彼女ことが気になっている

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恋愛とは何なのか。 辞書で探しても意味は載っているが、どの状態が恋愛なのか教えてくれない。 偉大な著名人の恋愛の名言を聞いてもあまりピンとこない。 だから僕は未だに恋愛が分からない。 一日の授業が終わり、スクールバックを肩に掛けた僕は少し伸びをした。 帰宅部である僕は放課後、本屋かコンビニに寄るのが日課となっているが今日は真っ直ぐに帰ることにした。 ぼんやりと帰り道を歩いていると遠くの方からサッカー部の部活動を終える礼の声が聞こえた。 夕闇に染まる学校のグランドの横を通るとき、大勢の新入生がサッカー部に入部したらしく活気に溢れていたが多分そいつらだな。 「青春だな」 何か部活に入った方が恋愛しやすいのかなと考えた時期もあったが、そもそも目的が違うのではないか。大会で優勝するために部活に入るわけでモテるために入るのは筋違いである。
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