第1章~この世界サヨウナラ

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 軽快な店のテーマソングと眩しいぐらいのネオンが俺を暖かく迎え入れてくれた、ような気がした。  「さてと......ここならガッツリと買い込んでもそこまで浪費することはあるまいて」  一人でイタズラを考えている子供のようにニヤけながら店内へと入っていく。  中へ入るとまるでここだけバブル時代真っ盛りかと思えるような相も変わらずめちゃくちゃとも取れる価格設定に面食らいつつもありがたいと言う思いを抱え目的のツマミコーナへと歩を進める。  「おお!!これは!!みんな大好きうまし棒!しかも全種セットだと!!」  いろんな味があることで有名な駄菓子の全種類セットを見つけ否応無しにテンションが上がる、  さっき上司に怒られ家出していたテンションが帰ってきた気分だったが...... 「うっ、流石に全種セットとなると値段も張ってくるか~でも一個限定って書いてるしな~」  うーん、うーんと唸りながら悩むこと10分で購入を決意する。  「よし!今夜のおつまみは君に決めた!!仕事なんか知らなかった童心に還るんだ!」  もはややけ酒よりも子供の頃に大好きだった駄菓子で童心に還ることが目的となっていた、  レジにうまし棒の袋を持って行った時の俺は子供のようにニコニコとしていたことだろう、  会計を済ませ店を出る、  こんなに家に着くのが待ち通しい、そんな帰路はいったい何時ぶりだろうか...... そんなネガティブな思考と何味から食べてやろうかなんてポジティブな思考が入り混じった奇妙な感覚にまた一人ニヤけ足早に帰路を辿った。
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