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「…清水さん、どこへ…?」
「…化粧室です。化粧直しに…」
「…そうですか…?」
篠田ハジメが仕方ないといった表情で、うなずく。
篠田ハジメもバカじゃない。
アタシが藤田とのやりとりにうんざりしてるのがわかったのだろう。
藤田はアタシが席を立つ際も、分厚いメガネの奥から、探るように、アタシを
見た。
アタシは化粧室に入ろうとする際に、ちょうど吉原さんが化粧室から出てくる
ところだった。
アタシは吉原さんに声をかけようとしたが、
吉原さんの様子がおかしい。
スマホで、誰かと話してる最中だった。
「…だから、それはないと言ってるでしょ! …わかった??…」
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