暴走列車 会社編 第4話

謎のオトコ 藤田???

　「…ケッ…相変わらずチンケなオトコだぜ…」

　いつも通りの吉原さんの豪胆なセリフだった。

　「…お知り合いなんですか…」

　と、アタシ。

　「知り合い…っていうか幼なじみ…まあ、アタシの方が三つ年下だけど…」

　「…」

　「…でも、アイツ、カラダがちっちゃいし、気も弱いから、いっつもからかっ

てやったんだ…」

　吉原さん、やっぱり子供の頃から変わってないんだ。

　っていうか、変わらな過ぎ。

　せっかく美しい顔を持って生まれたのに、

ビックリするほど、顔と性格が違い過ぎる。

　「さあ、席に戻ろう」

　吉原さん、オトコらしく宣言した。

　席に戻ると、篠田ハジメと藤田さんの姿がない。

　アタシは焦った。