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翌日―
会社―
篠田本部長が浮かない顔をしている。
「本部長、どうしました?」
「ああ…清水さん…実は…」
言いかけて、篠田本部長は話を止めた。
「…いや、やっぱり止めておこう…」
「なんですか…本部長…言いかけてやめるなんて、余計聞きたくなるじゃない
ですか?」
「…実はまた接待なんだ…」
「…接待ですか?…」
「…ウン…僕はこの接待が苦手で、ホントはこんなことしたくないのだけれ
ど…」
わかる。
この篠原本部長というひと、いかにも東大出のエリートといった感じで、線が
細い、ガリ勉上がりに見える。
実際、頭はいいのだけれど、対人関係は苦手。
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