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「で天音は結局、光君と付き合うことになったんや!
ええ男捕まえたなぁ」
良かったなぁ、となんだか親戚のおばさんのような物言いに思わず吹き出した。
冬休みに入り学校が休みになって、しばらく経った頃。
響ちゃんの部活動が休みの日に会う約束をして、ついにこれまでの出来事を響ちゃんに直接報告する機会ができた。
おやつ時ということで、京橋駅下の有名なパンケーキ屋さんで待ち合わせて、今に至る。
「響ちゃん、三ヶ栄さんのこと敵視してなかった?
それより、光君って三ヶ栄さんのこと?」
「昨日の敵は今日の友っていうやん。
イケメンは正義やし。
あの、光源氏みたいな麗しさは、正に正義やわ~」
頬に手を当ててうっとりと目を細めた響ちゃん。
最近、なにかと源氏物語ブームらしい。
苦笑いしながら、パンケーキを口に運んだ。
私が頼んだパンケーキは「りんごと紅茶のライ麦パンケーキ」
もちもちのライ麦パンケーキと、林檎のソースが何ともたまらない。
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