オープニング

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おとぎ話みたいな素敵な王子様が迎えに来るって思ってた。 こんか生活から抜け出して、魔法使いに素敵な魔法をかけて欲しいって。 退屈でただ生かされているだけのこんな生活。 これがおとぎ話ならきっと王子様や素敵な人がここから連れ去ってくれる。 拐ってくれる。 だけどそんなのは架空世界でしかないって事は自分が一番よく解ってる。 「お姉様。」 私をそう呼ぶ声も。 「柚菜お嬢様。」 そう思う声も。 今の私にはただ煩わしいだけ。 どうせ何処にいても私は...。
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