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ふわふわの白いベッド。ベッドの回りにはヒラヒラのレース。
そんな部屋で私は目を覚ました。
いつから?とかそんな事は覚えていない。
ただ私は物心付いた頃からこの部屋で冷たい空気の中で息をしていた。
周りからしたら金持ちのワガママ娘とか、ただの気紛れお嬢様とか思うかもしれない。
でも私からしたら貴方達に何が解るのだと言いたい。
好きな事を好きなだけ出来て、選択肢だってたくさんある。
生かされているだけじゃない。ちゃんと生きている。
そんな明るい世界にいる人達に私の気持ちなんて解るわけない。
ベッドから起き上がりしばらくすれば聞き慣れたいつもの声が聞こえてくる。
「柚菜お嬢様。旦那様がお呼びです。」
....またか。こうして私の一日は始まるのだ。
「ええ。今行くわ。父にそう伝えてちょうだい。」
そういう私の声はきっと冷たい声だろう。
血の繋がり?そんなものはきっと関係ない。
だってこの家には暖かさなんて母が亡くなったあの日から永久に消えてしまったのだから。
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