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「うらぁぁ!」
先手を取ったのは綜馬だった、時間が1分しかないということでひたすら攻撃するしかない。零条も楽しみが減るのを嫌うたちで遊びはしないで応戦する。
二人のレベルの高さは先程まで仕事と言っていた王騎や師龍の目を釘付けにするほどのものだった。
零条が先程の鳴海との戦いの様に横に振るい吹き飛ばそうとする、しかし綜馬は腰を低くしその一撃を受け止める。その衝撃は周りに風が発生するほどのものだ。
「やるじゃんよ、そうこなくちゃな」
零条はニヤリとしてさらにスピード上げていく、それに綜馬もしっかりついていき猛攻を重ねていく。
周りから見れば長いように思えるがまだ30秒も経っていなかったのだ、そして綜馬が剣を大きく振りかぶり縦に振るうと零条はしっかり受け止める。それは地面はひびが入るほどの衝撃となる。
「おもしれぇもっと速くするかぁ、ついてこれるか綜馬ぁ!」
奉天画戟を両手で持ちさっきより倍のスピードで猛攻していく零条に対して綜馬も剣を両手で持ちなんとかその速さに付いていく。
「てめぇは超えなきゃならねぇ壁なんだよ、零条!」
その様子を見た王騎は隣にいる師龍に話す。
「零条とタイくらいって俺らメンツ立たねぇぞ」
「だって豪位の吸血鬼とタイマン張って倒すくらいだからな」
二人は零条の底しれぬ強さに恐れるがそれ以上に綜馬の見えない伸びしろの方に恐怖していた。
そしてタイムリミットは来る。
双方は互角に渡って綜馬は一瞬の隙を見逃さず首元に剣を当てようとしたとき、零条もすばやく同じように首に当てる。
その時綜馬はニヤリとして憑依を解除する、そして剣はバタフライナイフへと変わり首元には遠い位置に刃があり零条はしっかり首を跳ねれるような位置に刃がある。
「タイムアップだ」
そう言うと綜馬は膝をついて疲労をあらわにする、零条は憑依を解くと息が切れていた。
「やるじゃんよ、まぁまだまだだがな」
その言葉を言って王騎と師龍の元へと行く、緋花隊は綜馬の元へと駆け寄る。
「零条、お前が疲れるなんて珍しいな。これだから若いのは」
「ああ、久々に本気出せた気がする。四条綜馬、面白い奴だな」
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