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「い、いや、悪かったよ。そういう意味で言ったわけじゃないんだ、本当に」
「じゃあ、どういう意味だよ。オーナーのおかげで僕は清兄と縁を結べたんだ。オーナーのことを悪く言うのは許さないから」
「いや、だから、そういうつもりじゃなくて……まぁ、いいか。俺の夢は一旦、置いておくよ。利休は仁義を重んじる素晴らしい子だな」
左京さんは優しく微笑んで、利休くんの頭を撫でる。
利休くんは不愉快そうに「やめてよ」と言って、今も怒っている様子だ。
すると、気が付くと給湯室でコーヒーを淹れていたらしいホームズさんが、トレイを手に姿を現した。
「左京さんは相変わらずですね。コーヒーをどうぞ」
私たちの前にカップを置いてくれる。
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