7月・芽衣の優雅な1日

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背が高く、涼しげな目に高い鼻、モテそうな容姿をした[大人の男]だ。 流石に2週間経った今は[毎日]は来ないけど、それでも母と連絡をとり、気軽に呼び捨てていると思うとどこか面白くない。 俺が登校し始めてから昼間家に居ない時間に来ているかもと思うと尚更だ。 だから、公平が吐き出さなかった言葉の続きが『あいつは何者なんだ?』『芽衣さんの何だ?』なのだろうと容易に判った。 だって、それは俺の疑問でもあるから。 打撲は日が経つと痛みも薄れ、なんともなくなった。 麻琴と公平の足はまだ少し痛そうだが、二人とも普通に日常を送っていた。 あの日の喧嘩じみた雰囲気は一過性のものだったのか、麻琴も公平も[あの日]の事に触れなくなった。 俺が二人にかまけるほど頭が回らなかっただけの事だけど、表向きは俺達は[平常心]で過ごし始めた。 「芽衣さんって今頃何してるのかな?」 公平が昼飯の後呟いた。 休日でも母は部屋から出て来ない時が多い。 平日昼間の母を息子の俺でもよく知らない。 「仕事でしょ。留衣の世話してちょっと遅れ気味だって言ってたし」 「何で麻琴が知ってんだ?」 「……メールしてるもの、芽衣さんと」 「は?」 「俺もアドレス知ってるぞ」 「はあ?!」 二人は携帯を持つようになってから母とアドレス交換をしていると告白した。
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