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駿は、病院に運ばれたが、既に息を引き取っていた。
駿の両親は泣き崩れ、子どもの様に泣きじゃくっていた。
私は事件の重要参考人として警察署で事情聴取を受けていた。
と同時に駿の両親のところにも行き、川であったことを話した。
もちろん黒い玉のことは言っていない、信じて貰えないことは分かっていたから
あの時声をかけなければ…
あの黒い声をかけなければ…
何度も何度も小さな声でつぶやいた。
何度も何度も後悔した。その度に自分の腕の中で温もりがなくなっていく駿を思い出した。
悪夢のように繰り返し
ポジティブ思考でとにかく明るかった私の性格は一変した。
警察による調査が終わり復学することになった。
私の様子を見て心配したのか、いろいろ声をかけられた…
しかし、私にはその声は全く届かなかった。
内容も覚えていない。
ただ、わざと冷酷な言葉をかけて遠ざけた。
何も信じなくなっていた。
ただ、なんとなく
人と仲良くなるとその近くの人、またはその人が死んでしまうんじゃないかと思った。
根拠は無かった。
でもあえてそうした、
そうして
割と時間が立たないうちに私の友達は誰もいなくなった。
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